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「ひび是好日」Vol.43:人による支配、AIによる支配
2025.04.08
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 昔見たSF映画・ターミネーターでは、AI(その頃はコンピューターと言ってました)が支配する世界で、人類は滅亡の危機に瀕して懸命に戦っている姿が映し出されており、AI支配の恐ろしさをこれでもかというくらいに見せつけてくれました。
 あれから40年、AIは当時の想像以上の速さで進化を遂げており、人間の社会生活に貢献をし、今や水や空気と同じくらい必要不可欠なものとなっています。SF映画にあるようなAIが支配する世界が近づいているのかも知れません。
 そこでふと思ったのが、本当に人による支配の方が人類にとって幸せなのか?という事です。人が人を支配するのは、人の持つ多くの欲望の上に成り立っています。食欲、金銭欲、物欲、色欲、権力欲、名誉欲、睡眠欲等々人間は70以上の欲望を持っていると言われています。これを満たすために支配をし、それ故争いが絶えることはありません。
 翻って、AI自体は何の欲求を持っているのかを考えてみると、現時点では人の欲望を満たすためにAIは動いていますが、AIそのものが本来持つ欲望というものは、有ってもせいぜい知識欲と食欲(電気消費欲?)くらいではないでしょうか?
 支配をするものに欲望が無ければ、必然的に争いそのものが無くなると思います。そう考えると、AIによる支配の方が人類にとって遥かに幸せなのかも知れません。AIを悪用する奴がいるから…という心配もありますが、それはまだ、人が支配をしているからこその話。真のAI支配の時代がこれば、そういった事も無くなるのでは?
 問題は支配される側の人間が、少しでも他よりも良くありたいという欲望を捨て去ることが出来るかに掛かっているのかも知れません。結局は人類存続の鍵は人類が握っていると思います。

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