今年の富士山の山開きは山梨県側が7/1に行われました。静岡県側も7/10とのこと。インバウンドも含め、多くの善男善女が富士山頂を目指す季節がやってきました。
山開き前に登るなんてけしからん!というのが世間一般の風潮のようで、制止を振り切って富士山頂を目指す無謀?な登山者の姿がよくニュースで取り上げられています。しかし、山開きは全国各地の著名な山で行われており、その由来は修験者が修行を行う場所としている山を、一定期間一般の方に解放するために設けられたものです。つまり、山開き前にも修行とはいえ人は入山しており、それは富士山も同じこと。
山開き前の富士山は、ヒマラヤ山脈などの世界の高峰を目指す登山者(アルピニスト)にとっては絶好のトレーニング(=修行)場所として今までも使われてきたわけで、そういった装備を万全にしている人まで無謀な登山者と同一視されてしまう事に違和感を覚えます。
登山は自己責任で行う自然を相手にしたスポーツであり、何か起きても、それは金銭面も含めて全て自分が責任を負うべきもの。私のようなハイキング程度の登山しかしない者でも万が一に備えて登山保険(救助や捜索費用も賄えます)に入っています。
法的に制止することが出来ないのであれば、装備が不十分な登山者に対しては、救助要請は有償であり、直ぐには助けに行けないリスクを伝えて自己責任で登らせればよいと思います。どうしても何か対策をしたいのであれば、念書にサインでもしてもらえば、制止するのと同じくらいの効果が見込めるのではないでしょうか。
下手に高額な入山料(※)を取って登らせると、「金を払って登っているのだから助けるのが当たり前だ!」などと誤解する輩が出て来てしまうのではないかと危惧しています。
※登山道整備のために協力金として入山料を取ることは理解できますが、富士山の入山料4,000円はちょっと高いですね。
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